ランチェスター思考 競争戦略の基礎 福田秀人

ランチェスター戦略を基礎においているがその他の戦略戦術にも触れている内容

個人的には面白く読めたが、著者の主観が強いことは本から学ぶ上で留意する点

それを踏まえて、斜め読みし今の自分でも必要な理を抜粋し残す。

 

「直感的意思決定と分析的意思決定」

ノーベル経済学賞を受賞したカーネギー・メロン大学のサイモンの意思決定の三段階の過程は以下の通り

1情報活動 決定に必要とする事項を見つけること

2設計活動 いくつかの可能な実行作業を考案し展開し、分析すること

3選択活動 得られた実行案の中から選択をすること

上記の過程はロジカルシンキングフレームワークとし分析的意思決定と本書では呼んでいる

また、分析的意思決定とは別の方法として直感的意思決定を位置付けている。

国語学者の井上尚美氏が示す定義

現状で得られた情報と観察だけで、直感的に状況を推定しひとつの案を考え実行する。

といった内容

分析的意思決定と直感的意思決定は軍事的なマニュアルにも採用されているがその理由は意思決定をする場は大別すると、「本部」と「現場」に別れる事にある

本部で意思決定をする祭は時間に猶予があるため、情報収集や提案創出を細かく行うことができるが、現場の前線で意思決定をする際は時間に猶予がなく判断材料が限定されたなかで即時に決定を下さなければならない(現場で時間をかければタイミングを逃す)

尚、直感的意思決定には判断力と直感力?と創造力が必要なになると書いてあるが要は熟練の経験則が直感的意思決定に影響するということ、現場の意思決定者は熟練の経験者でなければ勝てないということである、また意思決定者の個人力が大事な点にも留意したい

分析的意思決定に関しても上記の要素は重要ではあるが確実な情報を集める、提案列挙する事など、重要なのは意思決定者の個人力よりも情報収集、提案列挙などの過程がを重視することで最終的な意思決定の精度をあげる事ができる。

また、二つの意思決定に必要な要素は直感は決定し、部下がそれに従う事となるが、理論的な説明は難しい事から決定者お従事者の信頼関係は重要な要素となる。

分析的決定は決定事項に関して部下が従う祭に理論的な説明が容易である事で信頼関係よりも誰もが納得する説明ができることが重要である。

 

「第一次集団とビジネス」

第一次集団とは日常的に直接接触しており、相互に一体感や連帯感が共有できる集団。

例えば、家族、職場等であるが、そこに密接な関係、情味ある関係性である。

日常的に顏を会わせていたとしても、そこに情味ある関係性がなければそれは第二次集団である。

ちなみに第二次集団とは家族、職場においても、同じ血族だから同じ職場だからといった理由で繋がっている集団となる。

第一次集団のビジネスの影響はやる気の要素となる点にある。

やる気や意欲は対敵感情や自己のやる気などが削がれた場合でも、仕事をする意欲を増進し事をなす事への推進力となる。

私の捉え方としては、第一次集団を構成する他者は自己であるため、グループの他社が阻害されることは自己への攻撃となる

自信が傷つけられてしまう事への防衛反応とがあるかと思う。

また、そのグループの勝利は自身の勝利であるため喜びを感じる事ができる、すなわち自分の勝ちなのである。

自分が価値を感じられないことでも、第一次集団に属してそれに染まると、他社の価値は自分の価値となる為価値の獲得に躍起になる。

洗脳とはこの様に行われる様な気がする

ただこの方法はビジネスでは不可欠で第一次集団を利用することで意思の統合が図ることができひとつにまとめて強い戦力を得ることができる。

 

が、現在のわが社では、各拠点は方々に別れているため全線で戦う拠点のトップと毎日コミュニケーションを図ることは難しい。

それは組織の小さなグループ、例えば部署、エリアなどでの組織力を低下させる事に繋がるまた、仕事の意欲に関しても自己での成長意欲などが鍵となってしまう。

コミュニケーションツールとして、電話、テレビ電話、メール、チャット等手法はあるがあまり意味があるとは言いづらい、テレビ電話が第一次集団を形作るコミュニケーション手段として強さがあるが日常的に複数名の現場トップとテレビ電話でコミュニケーションをとることは難しい。

他に方法をとるとすれば仕事以外のツールを使って集団を作ることである、ゲーム、趣味等集団を作ることはそれほど難しくはないが、それを第一次集団とするためには日々の

活発なコミュニケーションが必要となる

 

「作戦計画の意義 バックキャスティング」

年間、月間をとおしての計画は現状とそれをどこに進めたいか

そして、その方法である

簡単にいうとカーナビのように、目的地とルートを示すためのものとなる

ビジネスにおいて、最終的な目的は業績をあげる事に集約される

そして、それに時間を加味することにより、ルートを算出する計画が必要になる。

ある時間までにある場所まで到達する方法が計画であるが、計画を作る上でリスクは二つある。

まず、目的地の認識に違いがあれば達成されない、そして方法が正しくなければ計画とは言えない。

目的において重要なのは終結点の共有だが、そこを目的とする意義は実行者にとって大事である。意義もまた共有できていないとそれは目的を達成する原動力とはならないばかりか意欲の低下が発生し以下の方法においても可能な事は不可能な事となってしまう。

正しく、実行可能な方法の要素は

時間的に実証済、実施者の能力が実証済、リスク認識のリスクが実証済となる。

時間、能力について実証がされていなかれば、方法とは言えない。

上記が実証されていても、予想していないリスクに出くわせば目的は達成されないため、リスク気がつき、方法を再度模索する能力もまた必要である。

上記を踏まえた上での計画によって、制度はかなり高くなるはずである。

現状では、目的に対しての上層部との認識不足により意義が失われてしまっている。

また、方法においても時間、リスク認識においては検証がされておらず、結果能力不足の烙印を押されてしまう事となってしまっている。